アモママブログ

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インプラント治療をするには骨の厚みが必要

 

インプラントを入れたくても「顎の骨の厚みが少ないので・・・」と断られた方もいらっしゃると思います。
十分な骨の厚みや高さがある方には、通常の方法でインプラントの埋入が可能です。しかし、骨の厚みがない方や高さが不足している方は骨を増やさなければインプラントの埋入ができません。
残念ながら歯科医師のレベルや使用しているインプラントの種類により、埋入可能な症例は変わってくるのが現状ですが、補助手術を行うことによりインプラントの埋入は可能となります。

CASE1 ソケットリフト - 上顎洞挙上術(1)
上顎臼歯部(奥歯)にインプラントを埋入する場合に、顎の骨の厚みが不足していることがよくあります。(インプラントをしっかりと固定させるには、約10ミリの骨の厚みが理想です。)
骨の厚みが4ミリ以上ある場合は、インプラントを埋入と同時に骨の高さを持ち上げることが可能です。この場合、持ち上げた出来たスペースに人工骨や患者様ご自身の骨を補填(ほてん)材として入れて骨を作ります。上顎臼歯部の約70%がこのテクニックなしには対処できません。このテクニックを使用した場合はインプラントの埋入も同時に行いますので、約4ヵ月後に噛めるようになります。
【ソケットリフトの手術の流れ】

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CASE2 サイナスリフト - 上顎洞挙上術(2)
上記のソケットリフト法では対処できない場合(骨の厚みが3ミリ以下)や多数の歯にわたって骨の厚みを増やしたい時に使うテクニックです。上顎洞の横から骨に穴を開けて上顎洞の粘膜を持ち上げ、そのスペースに患者様ご自身の骨や人工骨を混ぜ合わせたものを補填剤として移植することで、厚みを増やす方法です。
この方法は骨を大量に増加させることができますが、同時にはインプラントの埋入を行わないので、6?9ヶ月ほど治療期間が伸びるデメリットがあります。上顎臼歯部の30%ぐらいがこのケースに当てはまります。
このテクニックを使用した場合は、骨ができるまで約6?9ヵ月かかり、その後インプラント埋め入れとなりますので、約9?12ヵ月の治療期間が必要となります。
まれに同時にインプラントを埋入する場合もあります(歯科用無影灯)。

 

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CASE3 ベニヤグラフト法
骨の厚みがない場合に、他の部位からブロックで骨を移植して骨の厚みを増やした後にインプラントを埋入します。
移植する骨は下顎の親知らずの部分やオトガイ部(下顎前歯の下)からブロックで採取して骨を増やしたいところに移植します。 このテクニックは、ブロック骨を移植することから確実に大量の骨幅を増やすことができます。骨が定着するまで約6ヵ月、その後インプラントの埋入となるため計9ヵ月必要となります。


CASE4 GBR法
通常のインプラントの埋入においてもよく使われるテクニックで、骨が足りない部分を患者様ご自身の骨や人工骨を混ぜた補填剤でカバーし、その上からコラーゲンの人工膜(メンブレン)で覆うことで骨の再生を誘導する方法です。
多くのケースにおいて補助的に使用するテクニックでインプラントの埋入と同時に行い、骨ができるまで約4ヵ月かかります(生体情報モニタ)。

CASE5 リッジエクスパンジョン(エクステンションクレスト)
骨幅の狭い場合に、顎の骨を歯槽骨(歯を支えている部分)の頂点で割り広げ、水平的に骨幅を増やすテクニックです。広げたスペースに人工骨を混合した補填剤を移植し、3?6ヶ月待って骨が出来てからインプラントを埋入します。インプラント埋入を同時に行う場合もあります。